医学博士/東北大学教授
川島 隆太
かわしま りゅうた

最近の「脳の研究」から「読み・書き・計算」の基礎学習が、子どもたちの脳を育み応用力や創造力、さらにコミュニケーション能力も育てるということなど様々な事が科学的に実証され話題になってます。
☆4~5歳で脳の重さが大人の90%になる。
☆音読すると脳は活性化する。
☆子どもとコミュニケーションすると脳が活性化する。
☆読み書き計算は認知症にも効果がある。
私たちが「心」と呼ぶものをつくっているのは前頭前野ではないか、子どもの健全育成や脳を若々しく保つには、そこを鍛えればいいのではないか、という直感が生まれてくる。また、何をしようとしたか忘れたり、感情の制御ができず、悲しい映画で涙が出るなどの老化サインにもかかわっていることに気付く。これが進むと、記憶や対話に障害が出たり、身辺の自立ができなくなるなどの認知症になる。しかし、脳も体の一部だから鍛えることができる。何をすればいいのか。考えることは、頭をいっぱい使っているように思うが、脳は使われていない。テレビゲームも考えることよりは脳を使うが、前頭前野は使われない。「1+1」のような単純な計算をしている時が活性化する。複雑な計算よりも簡単な計算を早く解く方がいいことも分かっている。「書く」ということもいい。同じ手紙を書く際でも、パソコンなどを使う場合は、まったく働いていない。エレベーターなどを使った楽な生活では体が鍛えられないのと同じだ。さらに、読書は知識が身に付くことに加え、脳を鍛えるという二重の作用がある。何よりも大事なのは声を出すことで、音読はより効果がある。他者との目と目をあわせた対話をするだけで鍛えることができることも分かっている。特に子どもは、家族と話す時より活性化するというデータもたまってきている。子どもの健全育成のために、子どもとたくさん話してほしい。そのほか、集団で遊ぶことや料理など手先を使って何かを作ることもいい。反対に前頭前野がお休みする代表はテレビや漫画だ。そして、何もしないで家に引きこもっているこが、ぼけへの一本道かと思う。
【プロフィール】
- 1959年生まれ。
- 千葉県千葉市出身。東北大学加齢医学研究所教授。
- 1985年東北大学医学部卒業、平成元年東北大学大学院医学研究科修了、スウェーデン王国カロリンスカ研究所客員研究員、東北大学加齢医学研究所助手、同講師、東北大学未来科学技術共同研究センター教授を経て2006年より現職。
- 人間の脳の働きを画像として計測する脳機能イメージング研究に従事。
- 前内閣府男女共同参画会議専門調査会専門委員。前文化審議会国語分科会委員。
【著書】
- 「自分の脳を自分で育てる」(くもん出版)
- 「高次機能のブレインイメージング」(医学書院)
- 「脳を鍛える大人のドリル」(くもん出版)
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